内視鏡を取り扱える看護師は、消化器内科で引く手あまたの人材になれます。しかし、特殊な診療科なので向き・不向きの判断が求められます。自分のスキルなどを見極めながら、内視鏡看護師を目指してみませんか。
内視鏡看護師に向いているのは「看護全般に向上心を持っている人」「回り道を苦にしない人」です。内視鏡室では、内視鏡の取り扱いがあります。器具の洗浄や準備などを行う必要がありますし、条件さえ満たせば「消化器内視鏡技師」の資格取得も可能です。看護師も内視鏡のスペシャリストを目指せるので、向上心を持っている人に向いているのです。
「回り道」の点は、先述の消化器内視鏡技師の資格取得に関することです。受験資格が得られるまで、臨床例や従事年数など実務経験が求められます。1年で100例以上、2年以上の従事経験が必要です。しかし、受験資格を満たせば准看護師資格でも資格取得の道は開けます。
一方、不向きな人も見られます。大半は検査室での仕事となるので、ルーティン化された業務をひたすらこなすだけの日々が続きます。患者とのふれあいなども少ないため、「看護をする」といった意識から離れる可能性も否めません。患者とのコミュニケーションを大事にしたい人や、病院というフィールドを駆け回りながら看護にあたりたい人は、内視鏡看護師には不向きといえるでしょう。また、内視鏡検査の性格上、さまざまな知識を広げることが求められます。検査機器の品質向上も躍進的であるため学会や研究会、講習会などの参加が必須です。プライベートの時間を大事にしたい人も不向きです。